トイレタンクの種類と特徴：ロータンク

トイレタンクの種類と特徴：ロータンク

ロータンクとは

– ロータンクとは水洗トイレを使う際、洗浄のために必要な水をためておくタンクのことをロータンクと呼びます。多くはトイレの後ろ側の、便座に座った状態でも目視できる高さに設置されているため、このような名前で呼ばれています。便器を上から見て、タンクが低い位置にあることから「ロータンク」と名付けられたという説もあります。ロータンクの中には、決められた量の水が常に貯められています。トイレを使用し、レバーを操作すると、このタンクに貯められた水が一気に便器へと流れ込みます。この水流の勢いを利用して、便器内部の汚物を洗い流す仕組みになっています。ロータンクは、その構造のシンプルさから、故障が少ないというメリットがあります。また、タンク内の部品交換などのメンテナンスも比較的容易に行えます。近年では、タンクレス式のトイレも普及が進んできていますが、ロータンク式のトイレは、その確実な洗浄能力とメンテナンスのしやすさから、依然として根強い人気を誇っています。

ロータンクのメリット

– ロータンクのメリットロータンク式トイレの最大の魅力は、設置場所の自由度が高いことです。タンクが便器と一体となっているため、ハイタンク式のように天井付近に設置スペースを確保する必要がなく、トイレ空間を広々と使うことができます。従来型のハイタンク式トイレの場合、タンクを高い位置に設置する必要があり、圧迫感を感じてしまうことがありました。その点、ロータンク式トイレは空間を広く見せる効果があり、特に狭いトイレ空間では大きなメリットと言えるでしょう。また、ロータンク式トイレは水圧が比較的低いため、静かに洗浄水が流れることもメリットです。就寝中の家族を気にすることなくトイレを使用したい場合や、音に配慮が必要なマンションなどの集合住宅では特に重要なポイントになります。さらに、ロータンク式トイレは価格が比較的安い傾向にあります。設置工事も比較的簡単であるため、ハイタンク式トイレと比べて初期費用を抑えることができる点も魅力です。このように、ロータンク式トイレは設置の自由度が高く、静かで、価格も手頃なため、多くの人にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ハイタンクとの違い

トイレのタンクには、大きく分けてロータンクとハイタンクの二種類があります。ロータンクは便器のすぐ後ろに設置する、低い位置にあるタンクのことを指します。一方、ハイタンクは天井付近に設置するタイプのタンクです。ハイタンクの最大の特徴は、その高さによって得られる水圧の強さです。高い位置から水を落とすことで勢いが増し、少ない水量でも強力な洗浄力を発揮することができます。このため、従来のロータンクに比べて節水効果が期待できる点もメリットと言えるでしょう。
しかし、ハイタンクにはデメリットも存在します。まず、設置スペースの問題があります。天井付近に設置するため、ある程度の高さが必要となり、トイレの構造によっては設置が難しい場合があります。また、水圧が強い分、水が流れる際に大きな音が発生する傾向があります。集合住宅などでは、音が響きやすく、近隣住民への配慮が必要となる場合もあるでしょう。さらに、ロータンクに比べて修理やメンテナンスが難しい点もデメリットとして挙げられます。
近年では、技術の進歩により、ロータンクでも節水効果の高いものが開発されています。そのため、ハイタンクは設置スペースや騒音の問題もあり、以前と比べて設置されるケースは少なくなってきています。

ロータンクの種類

トイレの重要な設備であるロータンクには、大きく分けて二つの種類があります。一つは手洗い場が一体となった「手洗い付きタンク」です。このタイプは、タンク上部に設置された手洗いで、トイレ使用後の手洗いがスムーズに行えます。特に、限られたスペースのトイレでは、空間を有効活用できる点が大きなメリットと言えるでしょう。
一方、「手洗いなしタンク」は、その名の通り手洗い場が付属しないシンプルな構造が特徴です。無駄な機能を省いているため、手洗い付きタンクと比べて価格が抑えられている点が魅力です。また、コンパクトな形状のため、トイレ空間を広く見せる効果も期待できます。
さらに、ロータンクは設置方法によっても分類されます。便器とタンクが一体となった「密結タイプ」、壁面に沿って設置する「隅付けタイプ」、そして、トイレの構成に合わせてタンクと便器を自由に組み合わせられる「組み合わせタイプ」などがあります。それぞれの設置方法によって、トイレ空間のデザインや使い勝手が変わるため、事前に確認しておくことが大切です。

まとめ

今回は、水洗トイレに欠かせないタンクについて、特に普及しているロータンクを中心に解説しました。
ロータンクは、便器よりも高い位置に設置するタンク式トイレの一種です。
その特徴は、設置のしやすさにあります。タンクと便器が一体型ではないため、比較的簡単に設置作業が行えます。
また、洗浄水が流れる際に発生する音が静かであることもメリットの一つです。
さらに、デザインや機能も多岐にわたるため、選択肢が豊富である点も魅力です。

トイレの交換や新築を検討する際には、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
様々なメリットを持つロータンクは、快適なトイレ空間を実現するための選択肢としておすすめです。