エクステリア

マンションの屋上のアレは何?~塔屋の役割と特徴~

マンションの屋上のアレは何?~塔屋の役割と特徴~

不動産の質問

先生、不動産の資料を見ていると『塔屋』っていう言葉が出てくるんですけど、どういう意味ですか?

不動産の専門家

いい質問ですね。『塔屋』は、ビルやマンションの屋上にある、ちょっと突き出た部分のことです。階段室とか、エレベーターの機械室、設備などを置く場所に使われています。

不動産の質問

へえー、そうなんですね。屋上にあるのに部屋として使っちゃダメなんですか?

不動産の専門家

実は、建築基準法という法律で、塔屋を部屋として使うことはできないことになっているんです。だから、倉庫や機械室として使われることが多いんですよ。

塔屋とは。

建物のお話しで「塔屋(とうや)」という言葉があります。これは、ビルやマンションなどの屋上にある、少し出っ張った部分のことを指します。この中は、階段やエレベーターの機械室、倉庫、エアコンや水道などの設備室といったスペースに使われることが多いです。建築基準法では、この「塔屋」の広さが建物の面積の8分の1以内であれば、建物の階数には含まれないとされています。ただし、人が住む部屋として使うことはできません。

街中でよく見かける塔屋

街中でよく見かける塔屋

都会を歩いていると、たくさんのビルやマンションが目に入りますよね。
その中で、屋上の部分に少し変わった形の建物が乗っているのを見たことはありませんか?
まるで、帽子をかぶっているように見える、あの部分です。
あれは「塔屋(とうや)」と呼ばれるもので、建物の屋上に突き出すように作られた小さな部屋のことを指します。

塔屋は、階段室やエレベーターなどの設備を収納するために設置されることが多いです。
高い建物では、上の階に行くために階段やエレベーターを使いますが、これらの設備を最上階にそのまま設置してしまうと、天井が高くなってしまい、空間を無駄にしてしまうことがあります。
そこで、塔屋を設けることで、これらの設備を屋上に収納し、空間を有効活用しているのです。

また、塔屋には、建物の外観のデザイン的なアクセントとして設置されることもあります。
塔屋の形や素材、色合いを工夫することで、建物の個性を表現することができます。
例えば、西洋風の建物によく見られる、尖塔のような形の塔屋や、近代的なデザインの建物によく見られる、ガラス張りの塔屋などがあります。

このように、塔屋は、建物の機能性とデザイン性を両立させるために欠かせないものです。
街歩きをする際には、建物の屋上にも注目してみると、新しい発見があるかもしれません。

項目 内容
定義 建物の屋上に突き出すように作られた小さな部屋
主な役割 – 階段室やエレベーターなどの設備収納
– 建物の外観のデザイン的なアクセント
メリット – 空間を有効活用できる
– 建物の個性を表現できる
その他 西洋風の尖塔や近代的なガラス張りなど、様々なデザインがある

塔屋の役割とは

塔屋の役割とは

建物の屋上に設けられる小部屋のような空間、塔屋。一見するとただの飾りにも見えますが、実は建物を快適に利用するために重要な役割を担っています。

塔屋は、階段やエレベーターの機械室、電気室、給排水設備室など、建物にとって欠かせない様々な設備を収納するスペースとして活用されています。これらの設備は、私たちが快適に生活するために欠かせないものです。例えば、エレベーターの機械室がなければ、私たちは階段で何階も上り下りしなければなりません。また、電気室がなければ、照明や家電製品を使うことができません。

もし塔屋がなかったら、これらの設備を建物の内部に設置しなければなりません。そうなると、居住スペースやオフィススペースが狭くなってしまうだけでなく、設備のメンテナンスや修理も難しくなる可能性があります。

塔屋は、建物の美観を損なわずに、これらの設備を効率的に収納することができる優れた建築技術と言えるでしょう。

項目 説明
名称 塔屋
外観 建物の屋上にある小部屋のような空間
役割 建物にとって欠かせない設備を収納するスペース
収納設備例 階段・エレベーターの機械室、電気室、給排水設備室など
塔屋がない場合のデメリット 居住スペースやオフィススペースが狭くなる
設備のメンテナンスや修理が難しくなる
メリット 建物の美観を損なわずに、設備を効率的に収納できる

建築基準法における塔屋の扱い

建築基準法における塔屋の扱い

– 建築基準法における塔屋の扱い建物の上部に設けられる、屋上よりもさらに高く突き出した部分を「塔屋」と呼びます。この塔屋は、建築基準法においては「屋上突出物」として扱われます。建築基準法では、建物の規模を算定する上で重要な指標となる「建築面積」という概念が用いられます。この建築面積は、原則として建物の外壁で囲まれた部分の水平投影面積を指しますが、塔屋についてはその規模や用途によって建築面積に算入される場合とされない場合があります。具体的には、塔屋の建築面積が、その階の床面積の8分の1以内の場合には、建築面積に算入されません。これは、比較的小規模な塔屋であれば、建物の容積や日影規制などに大きな影響を与えないと判断されるためです。例えば、階段室への採光や換気を目的とした小規模な窓を持つ塔屋などが該当します。しかし、塔屋の建築面積がその階の床面積の8分の1を超える場合には、その超過部分については、建築面積に算入されることになります。これは、大規模な塔屋は、建物の容積を増加させたり、日影規制に影響を与えたりする可能性があるためです。例えば、展望台や機械室など、一定の広さを持つ用途に供する塔屋などが該当します。また、塔屋は原則として居室としての利用は認められていません。これは、塔屋が避難経路の確保や日照・通風の確保などの観点から、居住に適さない空間とされているためです。あくまで、設備や階段などを収納する空間として利用することが想定されています。

塔屋の規模 建築面積への算入 用途
その階の床面積の8分の1以内 算入されない 階段室への採光・換気を目的とした小規模な窓を持つ塔屋など
その階の床面積の8分の1を超える 超過部分が算入される 展望台や機械室など、一定の広さを持つ用途に供する塔屋など

塔屋のメリット・デメリット

塔屋のメリット・デメリット

住宅のデザイン性を高めるアクセントとして人気の塔屋ですが、設置する際にはメリット・デメリットをしっかりと理解しておくことが大切です。

塔屋の最大のメリットは、居住空間を広く確保できる点です。屋根裏部屋のような空間を設けることで収納スペースとして活用したり、日当たりの良いアトリエや書斎にすることもできます。また、エアコンの室外機や給水タンクなどの設備を塔屋に設置すれば、居住空間を圧迫せずに済みます。さらに、設備を地上に設置する場合に比べて、騒音や振動を軽減できるという利点もあります。

一方で、塔屋にはデメリットも存在します。塔屋を設置することで建築費用が増加してしまう点は注意が必要です。建物の構造が複雑になるため、設計や建築に費用がかかってしまいます。また、塔屋は屋根の一部となるため、雨漏りが発生しやすくなるというリスクも考慮しなければなりません。定期的なメンテナンスを怠ると、雨漏りによる建物の劣化を招いてしまう可能性があります。さらに、塔屋のデザインによっては、建物の外観が周囲の景観と調和しなくなってしまう可能性も考えられます。

塔屋は、居住空間を広げたり、設備の設置場所を確保したりする上で有効な手段となります。しかし、建築費用や雨漏りのリスク、景観への影響などを考慮した上で、設置するかどうかを慎重に判断する必要があります。

メリット デメリット
居住空間を広く確保できる(収納スペース、アトリエ、書斎など) 建築費用が増加する
エアコンの室外機や給水タンクなどの設備を収納できる 雨漏りが発生しやすくなる
設備を地上に設置する場合に比べて、騒音や振動を軽減できる 建物の外観が周囲の景観と調和しなくなる可能性がある

まとめ

まとめ

今回は、ビルやマンションの屋上によく見られる「塔屋」について、その役割や規則について詳しく見ていきましょう。

塔屋は、単なる建物の装飾ではなく、建物の機能を維持するために重要な役割を担っています。 例えば、エレベーターの機械室や給水タンク、消防設備などを収容するスペースとして利用されています。これらの設備は、建物の高さや規模によっては屋上に設置する必要があるため、塔屋が設置されるのです。

また、塔屋は建築基準法の規定により、その規模や用途が制限されています。例えば、塔屋の高さや面積は、建物の敷地面積や用途地域によって決められています。また、住宅地にある建物の塔屋には、周辺の住環境への配慮から、騒音や振動を抑えるための対策が求められます。

このように、塔屋は建物の機能性と安全性を確保するために欠かせない存在であると同時に、建築基準法の規定に沿って設置する必要があるのです。 ビルやマンションの屋上を見上げた際には、塔屋にも目を向けてみると、その役割や重要性について改めて考える良い機会になるかもしれません。

項目 内容
役割 – エレベーター機械室、給水タンク、消防設備などの収容スペース
– 建物の機能維持に必要
法的規制 – 建築基準法により規模や用途が制限
– 高さや面積は敷地面積や用途地域によって規定
– 住宅地では騒音や振動対策が必要