代理受領とは?住宅ローンを理解しよう!
- 代理受領の概要住宅ローンを利用して新築や家を購入する場合、多くのケースでは、物件の所有権が買主に移転した後に、金融機関から融資が実行されます。しかし、状況によっては、売主が買主に代わって金融機関から融資の一部を受け取る「代理受領」という方法が取られることがあります。代理受領とは、売主が買主の代理人として、金融機関からの融資を受け取ることを指します。 一般的に、新築住宅の購入時に多く見られます。新築住宅の場合、建物が完成する前に売買契約を結ぶケースが一般的ですが、この時点ではまだ建物が存在しないため、買主は住宅ローンを実行することができません。そこで、売主が代理受領を行うことで、買主は住宅ローンの実行を待たずに物件の引渡しを受けることができるのです。代理受領の最大のメリットは、買主が購入代金の残金を支払うことなく、物件の引渡しを受けられる点です。 例えば、1,000万円の物件を購入する場合、手付金として100万円を支払い、残りの900万円を住宅ローンで購入するケースを考えます。この場合、通常であれば、残りの900万円の融資が実行された後に、物件の引渡しが行われます。しかし、代理受領を利用すれば、売主が残りの900万円を代理で受け取るため、買主は900万円を準備することなく、物件の引渡しを受けることができます。ただし、代理受領にはリスクも伴います。 売主が倒産した場合、買主は代理受領された金額について、売主に対して債権者としての立場になってしまいます。 つまり、他の債権者と同様に、代理受領された金額の返還を求めることになり、全額が返還される保証はありません。 そのため、代理受領を利用する場合は、売主の信用情報などを慎重に確認する必要があります。