インフィル

設計

スケルトン構造で変わる住まいの未来

- 住宅構造の基礎知識 家づくりにおいて、構造は家の寿命や快適さ、安全性を左右する重要な要素です。住宅の構造には、古くから日本で親しまれてきた在来工法や、北米から伝わったツーバイフォー工法など、様々な種類が存在します。それぞれに特徴があり、住む人のニーズや土地の条件などに合わせて選択されます。 近年、注目を集めている構造の一つに、スケルトン構造があります。従来の構造とは異なり、柱や梁などの構造躯体のみで建物を支え、間仕切り壁を設けない構造形式です。そのため、間取りの自由度が高く、ライフスタイルの変化に合わせて部屋の用途や広さを容易に変更できるというメリットがあります。例えば、子供が小さいうちは広々としたリビングとして使い、子供が成長したら部屋を区切って個室にするといったことが可能です。 また、構造躯体がむき出しになるため、空間を広く感じやすく、開放的な住空間を実現できる点も魅力です。さらに、配線や配管が容易に行えるため、メンテナンスや改修がしやすく、将来的なコスト削減にもつながります。 一方で、間仕切り壁が少ない分、遮音性や断熱性に工夫が必要となる点や、設計や施工の難易度が高いため、建築費用がかかりやすいといった点はデメリットとして挙げられます。スケルトン構造の住宅を検討する際は、これらのメリット・デメリットをよく理解した上で、総合的に判断することが大切です。
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設計

快適な暮らしを長く!インフィルの重要性

- インフィルとは建物は、人間の体に例えると、骨組みである構造体と、肉や臓器、皮膚に当たる内装・設備部分に分けることができます。このうち、内装・設備部分を指す言葉が「インフィル」です。具体的には、部屋を区切る間仕切り壁や、天井を構成する部材、床に張るフローリング、キッチンや浴室、トイレなどの設備といったものが挙げられます。一方、建物を支える柱や梁、床や屋根などを構成する骨組みは「スケルトン」と呼ばれます。インフィルとスケルトンは明確に区別され、それぞれ異なる役割を担っています。従来の日本の住宅では、スケルトンとインフィルが一体として考えられてきました。しかし、近年では、スケルトンとインフィルを分離して考える考え方が広まってきています。これは、スケルトンは建物の寿命である数十年の耐久性を持たせる一方、ライフスタイルの変化に合わせて、インフィルは数年から十数年のスパンで交換・改修していくという考え方です。このように、スケルトンとインフィルを分離して考えることで、住む人のニーズや時代の変化に合わせた、より柔軟で自由度の高い住まいづくりが可能になります。
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