エネルギー
- 熱の出入りを遮断した圧縮
「断熱圧縮」とは、その名の通り、周囲との熱の行き来を完全に遮った状態で気体を圧縮することを指します。
イメージしにくい場合は、自転車の空気入れを思い浮かべてみましょう。
空気入れを勢いよく押すと、底の部分が熱くなった経験はありませんか?これは、まさに断熱圧縮によって中の空気が熱を持っているからです。
自転車の空気入れの筒の中を想像してみてください。 ピストンを押し下げると、中の空気は狭い空間に押し込められます。 この時、空気の分子は動き回るスペースが減るため、ピストンや筒の壁に頻繁に衝突するようになります。
この衝突のエネルギーが熱へと変わり、空気入れが熱くなるのです。
断熱圧縮は、私たちの身の回りでも様々な場面で利用されています。 例えば、ディーゼルエンジンでは、空気を取り込んで断熱圧縮することで高温高圧の状態を作り出し、燃料を自然発火させています。 また、冷蔵庫やエアコンなどの冷却装置にも、断熱圧縮と膨張のサイクルを利用して熱を移動させる仕組みが採用されています。
このように、断熱圧縮は一見難しそうな概念に思えるかもしれませんが、実は私たちの生活に深く関わっている現象なのです。
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住宅の省エネ性能をわかる!一次エネルギー消費量とは?
- 一次エネルギー消費量の基礎知識
住まいは、私たちが日々の生活を送る上で欠かせないものです。そして、新しい住まいを選ぶ際には、快適さやデザイン性はもちろんのこと、省エネルギー性能も重要な要素となってきます。
快適な暮らしを送るためには、エネルギーを無駄なく使うことが大切です。それは、毎月の光熱費を抑えるだけでなく、地球環境への負荷を軽減することにもつながります。
そこで注目されているのが「一次エネルギー消費量」という指標です。
一次エネルギー消費量とは、住宅で消費するエネルギーの総量を、石油や天然ガス、石炭といった自然界に存在するエネルギーである「一次エネルギー」に換算して表したものです。
例えば、電気を使う場合、発電所で石油や天然ガスなどを燃焼させて電気を作っています。この時、電気を作るために消費されたエネルギーも考慮して算出するのが一次エネルギー消費量です。つまり、一次エネルギー消費量を見ることで、住宅でどれだけのエネルギーを消費しているのかを、より正確に把握することができるのです。
一次エネルギー消費量は、住宅の省エネ性能を示す指標の一つとして、今後ますます重要性を増していくと考えられます。
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