クロス
住宅建築の現場でよく耳にする「コーナービート」。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、一体どのような役割を担っているのでしょうか?
実はコーナービートは、建物の美観と耐久性を保つ、縁の下の力持ちとして活躍しています。
内装工事では、壁や天井に石膏ボードを貼り合わせていきます。その際、どうしても石膏ボード同士の継ぎ目ができてしまいます。この継ぎ目をそのままにしておくと、凹凸が目立ち、見た目が悪くなってしまいます。そこで、この継ぎ目にパテと呼ばれる充填材を埋め込み、平滑な壁を作っていきます。
しかし、特に部屋の角にあたる出隅部分は、衝撃や摩擦を受けやすく、パテだけでは簡単に傷んでしまうことがあります。そこで登場するのがコーナービートです。
コーナービートは、主に金属や樹脂で作られたL字型の部材で、石膏ボードの角に沿って取り付けられます。このコーナービートを施工することで、出隅部分を衝撃や摩擦から保護し、パテの剥がれやひび割れを防ぐことができるのです。
さらに、コーナービートは、直角を美しく保つ役割も担っています。石膏ボードは、施工時の湿度や温度変化によってわずかに反ったり曲がったりすることがあります。コーナービートを使用することで、石膏ボードの歪みを抑え、美しい直角を保つことができるのです。
このように、コーナービートは、普段目にすることは少ないですが、建物の美観と耐久性を保つために欠かせない存在と言えるでしょう。
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空間を彩るクロス:素材と機能
- クロスとは室内で過ごす時、視界に入る部分として大きな割合を占めるのが壁や天井です。この壁や天井の仕上げ材として使われるのが「クロス」です。クロスは、部屋の雰囲気を大きく左右する重要な要素の一つです。元々は「織物」や「布」を意味する言葉で、テーブルクロスのようにテーブルに敷く布と同様に、壁や天井にも張ることから、この名前が付けられました。現代では、ビニールや紙を素材としたものが主流となっています。クロスには、実に様々な種類が存在します。色や柄はもちろんのこと、素材も多岐に渡り、それぞれに異なる特徴があります。例えば、汚れに強いもの、光を反射して部屋を明るく見せるもの、消臭効果や調湿効果を持つ機能的なものなどがあります。部屋の用途や目的、そしてそこに住む人の好みに合わせて、和風、洋風、モダンなど、多様なデザインの中から選ぶことができます。リビングには落ち着いた雰囲気のクロスを、子供部屋には明るい色のクロスをと、部屋ごとに異なるクロスを使い分けることで、それぞれの空間に個性を持たせることも可能です。クロスは、単なる内装材ではなく、空間の印象を決定づける重要な要素と言えるでしょう。
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