不動産用語解説:本下水と公共下水って違うの?
不動産広告を眺めていると、「本下水」という表現を見かけることがありますね。あまり聞き慣れない言葉に、疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。この「本下水」は、実は私たちが日々、当たり前のように利用している「公共下水道」と全く同じものを指す言葉なのです。「本下水」が整備されているということは、つまり、その物件が快適な暮らしを送る上で欠かせない、衛生的な排水システムに接続されていることを意味します。トイレやお風呂、台所などから排出される生活排水は、「本下水」の管を通って浄化施設へと運ばれます。その後、浄化処理を経た水は、再び川や海へと戻っていくのです。このように、「本下水」は、私たちの生活環境を清潔に保ち、水質汚染を防ぐという重要な役割を担っています。 一方、「本下水」が整備されていない地域では、それぞれの家庭で排水処理を行う「浄化槽」を設置する必要があります。「浄化槽」は定期的なメンテナンスが欠かせず、維持管理に費用と手間がかかります。その点、「本下水」に接続されていれば、そうした負担を気にする必要はありません。 不動産広告で「本下水」という表記を見かけたら、それは、快適で衛生的な暮らしを送るための設備が整っているという証です。物件選びの際には、こうした点にも目を向けてみるとよいでしょう。