引渡し
- エスクローの役割不動産取引は、人生で最も高額な買い物の一つと言えるでしょう。そのため、売主と買主の間には、金銭の授受や物件の所有権移転など、様々な重要なやり取りが発生します。しかし、これらのやり取りを当事者同士だけで行うことは、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあり、不安がつきものです。そこで登場するのが「エスクロー」です。エスクローとは、売主と買主の間に、信頼できる第三者である「エスクロー業者」を立てることで、取引の安全性を高める仕組みです。エスクロー業者は、弁護士や司法書士、信託銀行などが務め、両当事者から委託を受けて、公平な立場で業務を行います。具体的には、エスクロー業者は、売主から預かった不動産の権利証や買主から預かった売買代金を保管します。そして、物件の調査や契約内容の確認を行い、問題がないことを両当事者に代わって確認します。その後、売買契約に基づいて、所有権移転登記などの手続きを行い、最終的には、買主に物件を引き渡し、売主に売買代金を支払います。このように、エスクローは、売主と買主の間に立って、取引全体を管理・監督することで、取引の安全を確保する役割を担っています。売主にとっては、買主が確実に代金を支払ってくれるという安心感が得られ、買主にとっては、物件の所有権が確実に移転されるという安心感が得られます。
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住宅購入前に知っておきたい「竣工検査」の重要性
- 竣工検査とは?住宅の新築やリフォーム工事の最終段階では、「竣工検査」と呼ばれる重要なプロセスがあります。これは、工事を請け負った会社、工事の監督者、そして住宅の所有者が一堂に会し、完成した建物の品質を入念に確認する検査のことです。この検査は、建物の引き渡しが行われる前に実施され、工事が契約内容通りに完了しているか、不具合がないかなどを厳しくチェックします。竣工検査は単なる形式的な手続きではなく、住宅の品質を保証する上で非常に重要な役割を担っています。検査では、図面と照らし合わせながら、壁や床の仕上げ、建具の開閉、設備の動作確認など、細部に至るまで入念に確認していきます。もしも、この段階で不具合や未完成な箇所が見つかった場合は、施工会社に対して補修や手直しを依頼します。竣工検査は、住宅の所有者と施工会社の双方にとって、後々のトラブルを避けるためにも重要です。万が一、引き渡し後に欠陥が見つかった場合でも、竣工検査で指摘されていないものに関しては、無償での補修が難しいケースもあります。そのため、住宅の所有者は、竣工検査にしっかりと立ち会い、自身の目で建物の状態を確認することが大切です。竣工検査は、住宅の品質を最終確認する場であると同時に、安心して新生活をスタートさせるための重要なプロセスと言えるでしょう。
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