
損害

大きな地震や台風などの自然災害が発生した後に、ニュースなどで「住宅〇〇棟が中破」といった被害状況を目にすることがあります。建物の損傷状態を表す言葉として、「一部破損」や「全壊」といった表現も耳にすることがあります。このような表現は、被害状況をすぐに伝えるためには有効ですが、あくまでも大まかな表現です。実際には、建物の被害状況は、その程度に応じて細かく分類されています。
建物の被害を分類する際には、主に損傷の程度と範囲を基準にします。例えば、損傷の程度が軽微な場合は「軽度」、壁や柱などに損傷が見られる場合は「中程度」、建物全体が大きく傾いたり倒壊の危険がある場合は「重大」といったように分類されます。また、損傷範囲についても、一部にとどまる場合は「限定的」、広範囲にわたる場合は「広範囲」といったように分類されます。
このような被害状況を示す情報と合わせて、具体的な被害の状況を伝えるために、「外壁のひび割れ」、「屋根の破損」、「内装の損傷」といった具体的な被害内容も併せて伝えられます。これらの情報によって、被災した建物の状況をより詳しく把握することができます。
建物の被害に関する情報は、被災状況の把握だけでなく、今後の復旧活動や支援活動にも役立ちます。建物の被害状況を正しく理解することは、安全な生活を送る上でも重要です。
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不動産用語解説:大破とは?
- 大破の定義住宅に被害が生じた場合、その程度によって修繕費用や保険金の支払額が変わってきます。「大破」は損害保険会社などが定める損害の程度を表す区分の一つで、最も重い被害状況を指します。大破とは、住宅が受けた損傷が激しく、広範囲にわたる修繕工事を行わなければ居住することが不可能な状態、または建物の取り壊しが必要な状態を指します。具体的には、住宅の基礎や柱、壁といった構造部分や、屋根、外壁、内装などに甚大な損傷が見られる状態です。例えば、地震によって住宅の基礎に亀裂が入り、傾斜が生じている場合や、台風で屋根が吹き飛び、雨水が室内に流れ込んで天井や壁が大きく損傷している場合などが挙げられます。これらのケースでは、部分的な修繕では住むことができず、大規模な工事が必要となります。場合によっては、建物の構造自体が損なわれ、修復が不可能と判断され、取り壊しとなることもあります。大破は、単なる雨漏りや壁紙の剥がれといった軽微な損傷とは異なり、住宅としての機能を大きく損なった状態といえます。そのため、大破と判断された場合は、多額の修繕費用が必要となり、居住者の生活再建にも大きな影響を与えることになります。
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