木口

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木材の顔!木口の見方と特徴

木材を選ぶとき、表面の美しさに目を奪われがちですが、実は「木口」と呼ばれる断面を見ることで、その木材の個性や状態をより深く知ることができます。木口とは、木材を繊維方向に対して垂直に切ったときに現れる断面のことです。この木口には、まるで木の生涯を物語るように、年輪模様がはっきりと浮かび上がります。そのため、「木口面」と呼ばれることもあります。 木口を見ることで、その木材が育った環境や樹齢を知ることができます。例えば、年輪の幅が広い場合は、温暖な気候で栄養をたっぷり吸収しながら育ったことを示しています。反対に、年輪の幅が狭い場合は、寒冷地や養分の少ない環境で育ったことを意味します。また、年輪の中心から外側に向かって、木材のどの部分がいつ頃成長したのかを辿ることもできます。 さらに、木口は木材の乾燥状態を知る上でも重要な手がかりとなります。乾燥が進むと、木口の部分は中心に向かって縮み、割れが生じることがあります。これは、木材内部の水分が蒸発し、体積が減少するためです。木口の割れの大きさや形状を見ることで、木材がどの程度乾燥しているかを判断することができます。 このように、木口は木材の履歴書とも言える重要な部分です。木材を選ぶ際には、表面だけでなく、木口にも目を向けてみましょう。きっと、その木材への理解がより深まるはずです。
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