緑地
「緑地」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、緑豊かな公園や森でしょう。 広々とした芝生や、木漏れ日が心地よい森林は、まさに緑地の代表格と言えるでしょう。しかし、都市計画の観点から見ると、緑地はもっと広い意味を持ちます。 都市計画における緑地とは、建物や道路などの構造物以外の土地を指し、開発から守られている土地のことを言います。 これは、必ずしも木々が生い茂っている場所だけを指すのではありません。 例えば、子どもたちが元気に遊ぶ公園や、地域の憩いの場となる広場、災害時に避難場所となる学校や公園なども緑地の一部です。 緑地は、私たちの暮らしを支える上で、なくてはならない重要な役割を担っています。 緑地は、二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出すことで、大気汚染を抑制し、地球温暖化を防止する効果があります。また、雨水を地中に浸透させることで、洪水を防ぐとともに、地下水を涵養する役割も果たしています。 さらに、緑地は、鳥や昆虫などの生き物の生息地となり、生物多様性を保全する上でも重要な役割を担っています。 私たちが快適に暮らすためには、緑を守り、育て、未来へと引き継いでいくことが大切です。
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木々の個性:樹冠から読み解く
空を見上げると、そこには緑の葉が生い茂り、まるで緑色の天井のようです。この、枝や葉が作り出す緑の層を樹冠と呼びます。樹冠は、木々が太陽の光を浴びて栄養を作り出す、いわば「木の食卓」のような場所です。そして、この食卓の形や広がりは、木の種類や育つ場所によって実に様々です。
例えば、太陽の光をたくさん浴びたい木は、枝を大きく広げて、傘のような形の広い樹冠を作ります。逆に、日陰でも育つことができる木は、枝をあまり広げずに、円錐形のような狭い樹冠を作ります。
また、同じ種類の木でも、風の強い場所では、風を受けにくいように丸みを帯びた樹冠になり、逆に、風の弱い場所では、太陽の光をたくさん浴びられるように、横に広がった樹冠になることがあります。
このように、一本一本の木が、その環境に合わせて、個性的な形の樹冠を作ることによって、森全体は、複雑で豊かな表情を持つことができるのです。緑豊かな森に足を踏み入れた時、木々の間から差し込む太陽の光や、葉っぱが擦れ合う音と共に、個性豊かな樹冠の姿にも目を向けてみて下さい。
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