耐火

設計

マンション暮らしの重要ポイント!界床ってなに?

マンションに住む上で、避けられない問題の一つに上下階の騒音があります。上の階の足音や話し声、下の階へ響いてしまう生活音など、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。快適なマンションライフを送るには、これらの騒音をいかに抑えるかが重要になります。そのために重要な役割を担うのが「界床」です。 界床とは、マンションなどの集合住宅において、上下階の住戸を隔てる床部分を指します。私たちが普段何気なく歩いている床の下には、実は様々な工夫が凝らされているのです。 界床は、コンクリートなどの構造材に加え、遮音材や防振材などを組み合わせることで構成されています。これらの材料によって、空気中を伝わる音と、床を伝わる振動の両方を軽減する効果があります。空気中を伝わる音には、話し声やテレビの音などが挙げられます。一方、床を伝わる振動には、足音や物を落とした時の衝撃音などがあります。界床はこれらの音を効果的に遮断することで、上下階の生活音の伝わりを最小限に抑え、静かで快適な住環境の実現に貢献しているのです。
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素材

火災時の温度変化と建物の安全性

火災温度とは、火災が発生し、時間が経つにつれて変化する室温のことを指します。火災が発生すると、室温はどれくらいの速さで、どれほど上昇するのでしょうか? 実は、火災が発生してからわずか5分から10分程度で、室温は約500度まで上昇すると言われています。これは、一般的なオーブンの最高温度である250度の約2倍もの高温です。 さらに恐ろしいことに、火災によって発生した可燃性のガスに引火すると、一瞬で1000度近くまで達することもあります。1000度といえば、鉄をも溶かしてしまうほどの高温です。 このような高温は、建物に使われている鉄骨構造を溶かし、建物の倒壊を招く可能性があります。また、家具や家電製品なども燃え尽き、火災現場にいた人々は、逃げ遅れてしまうだけでなく、高温の熱によって大火傷を負ったり、命を落としてしまう危険性も高くなります。 火災の恐ろしさは、その炎だけでなく、高温の熱にもあることを忘れてはなりません。
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設備

建物を守る!乙種防火戸の役割と重要性

住宅火災において、私たちの命を守る上で重要な役割を果たすのが防火戸です。火災が発生すると、高温の炎や煙が瞬く間に建物全体に広がっていきます。このような状況下では、一刻も早く安全な場所に避難することが求められますが、火災の勢いが激しければ、避難経路を確保することさえ困難になる場合も少なくありません。 そこで、火災の延焼を遅らせ、住民に安全な避難時間を確保するために設置が義務付けられているのが防火戸です。防火戸は、その耐火性能によっていくつかの種類に分けられます。 今回は、マンションや共同住宅などで一般的に用いられる「乙種防火戸」について詳しく解説していきます。乙種防火戸は、約30分間、火炎や熱を遮断する能力を備えています。この30分という時間は、避難や初期消火活動を行う上で非常に重要な時間となります。 防火戸は、私たちの命を守るための最後の砦といえます。日頃から、防火戸の設置場所や開閉方法などを確認し、いざという時に備えておくことが大切です。
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素材

日本の家屋を彩る板壁:その魅力と注意点

- 板壁とは何か板壁とは、その名の通り、板を隙間なく並べて張り合わせて作る壁のことを指します。日本の伝統的な建築様式においては、外壁や内壁、塀など、様々な場所に用いられてきました。板壁の魅力は、なんといっても木材ならではの温かみと、木目が織りなす自然の美しさにあります。時を経るごとに味わいを増していく点も魅力の一つと言えるでしょう。木材の種類も豊富で、杉や檜、松など、産地や樹種によって異なる色や木目を楽しむことができます。それぞれの木材が持つ独特の風合いは、空間に個性と温かみを添えてくれます。板壁は、古くから日本の家屋で広く使われてきましたが、近年では、その素朴な美しさと温かみが再評価され、現代建築にも取り入れられるケースが増えています。例えば、コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間のアクセントとして、あるいは、和の雰囲気を演出するために、部分的に板壁が用いられることがあります。また、DIYでも比較的扱いやすい建材であるため、自分で部屋の壁に板を張って、空間を自分好みにアレンジすることも可能です。手軽に部屋の雰囲気を変えられる点も、板壁の魅力と言えるでしょう。
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