茶庭

エクステリア

日本庭園の趣:つくばいの魅力

- つくばいとは日本庭園の風情を醸し出す要素の一つに、つくばいがあります。つくばいとは、茶室に入る前に手や口を清めるための場所として、露地や茶庭に設置される、石で作られた手水鉢のことを指します。その名前の由来は、「蹲踞(つくばい)」という言葉にあります。これは、かつて武士が鎧を身につけていた時代に、身分の高い武士が馬から降りる際や、刀を落としそうになった際に低い姿勢をとることを指した言葉でした。つくばいで水を使う際にも、客人が地面にしゃがみこむような姿勢になることから、この名がつけられたと言われています。つくばいは、単なる手水鉢ではなく、日本庭園において重要な役割を担っています。その静寂な佇まいは、訪れる人の心を落ち着かせ、茶室へと向かうための心の準備を促します。また、自然石を用いたその姿は、周囲の景色と見事に調和し、庭園全体の美しさをより一層引き立てます。近年では、その趣や美しさから、日本庭園だけでなく、一般家庭の庭にも設置されるケースが増えています。つくばいの存在は、日常生活の中に自然を感じ、心を癒やす空間を創出してくれるでしょう。
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