裏鬼門

- 鬼門とは「鬼門」とは、北東の方角を指す言葉で、古くから日本では家の建築や間取りを決める上で重要な意味を持つとされてきました。陰陽道において鬼が出入りする方角と考えられており、鬼門を避けることで、家の中に邪気が入り込むのを防ぎ、家族の健康や繁栄を守ることができると信じられてきたのです。鬼門が不吉な方角とされる理由は、陰陽五行説と深く関わっています。陰陽五行説では、北東の方角は「丑寅（うしとら）」の方角と呼ばれ、陰陽のバランスが崩れやすく、邪気が溜まりやすい場所だと考えられています。そのため、鬼門に玄関や窓、水回りを配置することは避け、鬼門の方角を清浄に保つことが大切とされてきました。具体的には、鬼門に盛り塩を置いたり、鬼門除けのお守りを置いたり、縁起の良いとされる植物を植えるなどの方法があります。また、鬼門の方角を避けて家の間取りを決め、鬼門に当たる場所には物置やトイレなどの使用頻度の低い部屋を配置するなどの工夫もされてきました。現代では、鬼門を気にする人は少なくなってきていますが、日本の伝統的な考え方として、今もなお根強く残っています。