防火設備
住宅火災において、私たちの命を守る上で重要な役割を果たすのが防火戸です。火災が発生すると、高温の炎や煙が瞬く間に建物全体に広がっていきます。このような状況下では、一刻も早く安全な場所に避難することが求められますが、火災の勢いが激しければ、避難経路を確保することさえ困難になる場合も少なくありません。
そこで、火災の延焼を遅らせ、住民に安全な避難時間を確保するために設置が義務付けられているのが防火戸です。防火戸は、その耐火性能によっていくつかの種類に分けられます。
今回は、マンションや共同住宅などで一般的に用いられる「乙種防火戸」について詳しく解説していきます。乙種防火戸は、約30分間、火炎や熱を遮断する能力を備えています。この30分という時間は、避難や初期消火活動を行う上で非常に重要な時間となります。
防火戸は、私たちの命を守るための最後の砦といえます。日頃から、防火戸の設置場所や開閉方法などを確認し、いざという時に備えておくことが大切です。
Read More
建物を火災から守る!遮炎性能とは?
火災は、いつどこで発生するか予測がつきません。私たちの生命や財産を一瞬にして奪ってしまう恐ろしい災害です。万が一、火災が発生した場合、被害を最小限に抑え、安全に避難するためには、建物の防火性能が非常に重要となります。
建物の防火性能は、大きく分けて「燃えにくさ」と「燃え広がりにくさ」の二つで評価されます。そして、この「燃え広がりにくさ」を左右する重要な要素となるのが『遮炎性能』です。
遮炎性能とは、火災が発生した際に、炎や熱を一定時間遮り、他の部屋や建物への延焼を遅らせる性能を指します。建物の内装材や外壁材などに求められる性能であり、遮炎性能が高いほど、火災の広がりを抑え、避難するための時間を稼ぐことができます。
日本では、建築基準法によって、建物の用途や規模に応じて、内装材や外壁材などに一定の遮炎性能が求められています。住宅では、キッチンや暖房器具の周辺など、火災が発生しやすい場所には、特に高い遮炎性能を持つ材料の使用が義務付けられています。
火災から命を守るためには、日頃から建物の防火性能について意識することが大切です。新築やリフォームの際には、遮炎性能の高い建材を選ぶようにしましょう。また、既存の建物でも、防火設備の点検や適切な火災保険への加入など、火災に対する備えを万全にしておくことが重要です。
Read More